【Everybody Wants To Rule the World】『怪盗グルーのミニオン超変身』感想

映画

※ネタバレあり

 2024/7/19公開の『怪盗グルーのミニオン超変身』観てきました。特に評価できるのは内容が分かりやすく大人も子供も楽しめる映画になっている点です。また、ラストでは名曲『Everybody Wants To Rule the World』も歌ってくれ、個人的にはかなり楽しめた映画なので感想を書き綴っておきます。

映画の感想

お勧め度 :★★★★
ストーリー:★★★
ギャグ  :★★★★★
可愛い  :★★★★★
爆発力  :★★★★★

 綺麗すぎる映像とギャグを盛り盛りに詰め込んでストーリーが進んでいくので最初から最後まで飽きることなく観れる映画になっています。映画館に観に行っても損はしないだろうという内容。ギャグと家族愛をテーマに展開される話はまるで野原一家を観ているよう。しんちゃん映画が好きな人は楽しめるはず。

 そして、タイトルが『怪盗グルーのミニオン超変身』ですが、超変身したミニオンは全然活躍しませんし、なんならストーリー的にはミニオンが超変身しなくても何も問題無いじゃんという感じでした。ただ、映像が綺麗でギャグも楽しませてくれるのでヨシとしましょう。大人の事情でミニオン超変身シーンは入れるしかなかったんだろうなという感じです。

 ちなみに英語タイトルは『Despicable Me 4』です。「Despicable」は「卑劣な」とか「浅ましい」という意味です。今作は怪盗グルーシリーズの4作目なので4。『卑劣な私4』、海外ではそもそもナンバリングでタイトル付けてるんですね。ミニオン超変身とか付けてるのは日本流みたいです。「卑劣な」というのは素直で正直なアグネスたちとの対比かな?

 ストーリーを通して私が一番印象的だったのは最後のみんなで『Everybody Wants To Rule the World』を歌うシーンです(脳みそがディズニー作品に侵されている為みんなで仲良く歌うエンドが好きな模様)。でもここは人によっては全然違うところかなとも思います。他には美容室で頭爆発させた人にスーパーで追いかけられるシーンとか、ミニオンが急にテニスの審判を始めるシーンとか、ずっと可愛いJrやアグネスたちなど、細かく好きなシーンはかなり多いので人それぞれ一番だったと言えるシーンは変わってくるかなと。どれが正解とかはないので、この映画を楽しめたもん勝ちかなと思っています。

『Everybody Wants To Rule the World』(1985)の歌詞と和訳

 直訳ではなく、自分なりの解釈を入れての翻訳になります。

Welcome to your life
There’s no turning back
Even while we sleep
We will find you

ようこそ君の人生に
そこにやり直しは効かない
寝てる間でさえ
やり直しが効かないということを常に監視している(思い知らせる)

Acting on your best behaviour
Turn your back on mother nature
Everybody wants to rule the world

努めて行儀よく振る舞っているだろう
母なる自然に背を向けてまで
誰しも世界を支配したいと思っている

It’s my own design
It’s my own remorse
Help me to decide
Help me make the
Most of freedom and of pleasure
Nothing ever lasts forever
Everybody wants to rule the world

人生は僕が立てた計画(であってほしい)
人生の後悔は僕自身の行動によるもの(であってほしい)
決心するのに力を貸してくれ
力を貸してくれ
自由と喜びを最大限に活用できるように
永遠のものなど何もない
誰しも世界を支配したいと思っている

There’s a room where the light won’t find you
Holding hands while the walls come tumbling down
When they do I’ll be right behind you

光も射さない部屋がある
壁が崩れる間 手を握りあっているがいい
その間 僕は後ろに立っているよ

So glad we’ve almost made it
So sad they had to fade it
Everybody wants to rule the world

嬉しいことに 成功は間近だった
悲しいことに あいつらがそれを無駄にした
誰しも世界を支配したいと思っている

I can’t stand this indecision
Married with a lack of vision
Everybody wants to rule the world

洞察力に欠けた
この優柔不断には耐えられない
誰しも世界を支配したいと思っている

Say that you’ll never, never, never, never need it
One headline, why believe it?
Everybody wants to rule the world

そんなものはいらないと言ってくれ
一行の見出しだけで なぜそれを信じる?
誰しも世界を支配したいと思っている

All for freedom and for pleasure
Nothing ever lasts forever
Everybody wants to rule the world

すべては自由と喜びのために
永遠のものなど何もない
誰しも世界を支配したいと思っている

 ↓のページを参考にしました。

【解説・和訳】 Everybody Wants To Rule The World / ティアーズ・フォー・フィアーズ | 洋楽は解説聞けば好きになる
1985年の今日(6月8日)、1位を獲得した Tears For Fears(ティアーズ・フォー・フィアーズ)の "Everybody Wants To Rule The World" を解説・和訳しました。 権力の探求とそれが引き起こす悲劇がテーマになっていると言われている曲で、ドラムのシャッフルビートと2つのギター...

 このページの翻訳と比べると和訳部分をけっこう書き換えています。特に自分自身で印象的だと思う書き換え部分は「Everybody wants to rule the world」の部分です。上記ページでは「誰もが世界を支配しようとしている」と訳されていますが、私は「誰しも世界を支配したいと思っている」と少し消極的な捉え方をしました。曲調的に、哀愁漂う感じに仕上がっていることと、今作のミニオン映画を観たこともあってこうなりました(家族愛的なテーマから)。

 あと、個人的な話ですが、私も世界を征服したいと常日頃から思っています。しかし、何も他の人を馬車馬のように働かさせたりとか、意味分からんくらいデカい豪邸に自分だけが住みたいとかそういう欲は無くて、ただただ平穏な日常を家族と一緒に(現代のテクノロジーを駆使して多少の労働をするだけで)過ごしたいという想いから常に世界を征服したいと思っています。そういう感性も相まって、今回このような訳になりました。(隙有自分語)

 現代のテクノロジーや政治についての私の想いは別記事で紹介する機会もあるかもしれません。

『Everybody Wants To Rule the World』が最後に挿入されたわけ

 正直なところ、一番大きな理由は「制作スタッフの中にこの曲を強烈に好きな人が居たから」だと思います。こういった芸術作品に他の芸術作品が引用される理由なんてそんなもんだとは思うので間違ってはないかなと。

 でもそうは言っても微塵も映画内容とこの曲の内容が一致していなければ流石にラストに歌わせないでしょう。なので、上で述べたように、ただただ平穏な日常を家族と過ごしたいというグルーの想いがこの曲に表れたんじゃないかなと解釈しています。

 刑務所でみんなが歌っている理由も、もしかしたら私の翻訳とは違って “ガチ” で「世界を征服したい」と思っている悪党も居るからかなと。解釈の仕方に違いが出そうな曲でもあるので、そういうガチ勢が居る刑務所と、今のグルーや私のようにただただ日常を愛してやまないような解釈とが混じり合ったエンドなのかなとも思いました。

 ※ちなみに私は怪盗グルーシリーズは1作目と今作の4作目しか観たことがないので、グルーに対して持っている印象が間違ってたらご指摘願います。ただ、今作を観る限りは家族が一番大切な人なんだなという印象でした。

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 いかがでしたでしょうか。『怪盗グルーのミニオン超変身』の感想を『Everybody Wants To Rule the World』と照らし合わせながら書いてみました。また別の作品を観た時も感想書くかもしれません。その時はまた読んでもらえると嬉しいです。

お・わ・り

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